防犯コラム

カギ穴のお手入れは専用スプレーじゃなきゃダメなんです!!

カギ穴もお手入れが必要です

使用しているカギの抜き差しがしづらくなった、カギが回転しにくくなった。
それはカギ穴のお手入れのサインです。

 

カギとカギ穴にあたるシリンダーは金属部品なので、金属同士が擦れあう事で表面が傷つき摩耗します。摩耗が進行して正常に作動しづらくなるのを防ぐため、それぞれの部品には潤滑剤が塗布してあります。その潤滑剤として最も広く使用されているのは黒鉛です。実は鉛筆の芯もこの黒鉛でできてます。
 

あんな真っ黒な材質がなぜ潤滑剤に!?と驚かれる方も少なくないと思います。黒鉛の主成分はグラファイトと呼ばれる炭素原子です。最も固い物質として有名なダイヤモンドも炭素原子により構成されています。その黒鉛の粉が金属面上においてボールベアリングのような効果を発揮し、金属面同士の摩擦を軽減しています。
 

そんな黒鉛の働くも長く使い続けるうちに弱まり、カギが回りづらくなってきます。黒鉛は潤滑油のようにスプレーして浸透してくれないので、その追加塗布が難しいのが欠点。ではどうしたらよいでしょうか。

カギ穴専用スプレーを使おう

ここで注意してほしいのは必ず「カギ穴専用スプレー」を使うことです。

市販のオイルスプレーは石油などの鉱物系や植物性、さらにシリコンオイルなど様々な成分の長所を活かした製品がありますが、カギ穴においてはこれら油成分がシリンダー内に入り込むと不具合が発生してしまう確率が高いのです。
 

カギ穴は日々使用しているうちに少しずつ金属面が削れ、非常に細かい金属粉がシリンダー内に滞留します。それに加え、風などにより些細な塵や埃がカギ穴に入り込むため、シリンダー内は想像以上に塵や埃でいっぱいです。そこに油を入れてしまうと、油と埃が混ざり合い内部で固着してしまうのです。ちょうど、信玄餅などのきな粉餅に黒蜜をかけると蜜ときな粉が混ざり合い、やがてベトベトになるのによく似ています。
 

ですので市販のオイル成分スプレーをカギ穴に吹くのは絶対にやめましょう。

おすすめはマルチタイプのカギ穴専用スプレー

 

カギ穴専用スプレーとひとことで言っても、実はシリンダーの型式により適した成分があるのです。
 

たとえばロータリーディスクシリンダーなどは金属面同士の摩擦が多いため、黒鉛やボロンなどのホウ素化合物粒子を塗布することが望ましいです。それに対し、ディンプルキーのほとんどが採用している多列式ピンシリンダーの場合は、フッ素化合物のような表面に被膜を維持させるための潤滑剤が適しています。そうは言ってもご自分の家のカギのシリンダータイプまで把握している方は少ないかもしれません。

 

最近では、そのどんなシリンダーにでも利用可能なマルチタイプ万能スプレーが販売されています。
日本ロックセキュリティ協同組合で販売している「JLスムーサー」もそのマルチタイプで、主成分はフッ素樹脂です。どのメーカー品にでもご利用いただける万能スプレーなので、お近くの組合員のいるお店で是非、お買い求め下さい。

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